心/自分に向き合う
Face oneself
●持続可能な人間関係を築こう
何かをやる時は必ず人と関係しますね。
家族、仕事、趣味・・・
そして、その人間関係が原因で問題が起こることが多いと思うのです。
当研究所のテーマである「幸せを感じて生きる」ためには、その人間関係の問題に向き合う必要があると考えます。
どうすれば長く続けていける関係性を築けるのか。
私自身の体験から気づいてきたことを書いて行きます。
●他者にしていることは、自分にしていること
とても大切なことですが、私は自分と向き合う中で他者との関係は自分との関係であることに気づいたのです。
他者との関係=自分との関係
「こうでなければいけない」と言う考え、「これが常識だ」という考え自分にがあると、そういう考えの自分で他者を観てしまい、他者がその考えに当て嵌まっていないと、正そうとしたり押し付けたり否定したりしてしまいがちです。
例えば、「テストでは100点を取ることが偉い」と言う考え方で居ると、50点取った他者を見下してしまうかも知れません。
「休むことは悪いことだ」と思っていたら、他者が休むことに対して否定的な気持ちで観てしまうかも知れません。
ですが、その考えは実は自分自身にも向けられていることにもなるのではないでしょうか。
50点しか取れない自分なんて・・・
休んでしまう自分はダメだ・・・
このように、他者を観た時に出てくる気持ちは、実は普段自分自身がそう思っていることで、自分に向けられているのです。
これでは他者も自分自身も苦しくなってしまうでしょうし、他者とも自分自身とも良い関係性を築けているとは言えませんね。
逆に、テストの点数なんて別に大した意味はないよね~。
調子が悪い時はしっかり休もう!
と思える人は、他者に対してもそのように思ってあげられるでしょう。
これだと他者とも自分とも良好な関係性であると言えますね。
ここで伝えたいのは、人(他者)を観ている時に出てくる気持ちは自分の中にあるもので、実は自分自身にも向けられている、と言うことです。
●他者を赦せることは、自分を赦せていること
要するに、他者との関係を観ることで、「自分自身との関係」が観えてくるということです。
自分自身に対して赦せないことがあると、その赦せない心で他者を観て、他者を赦せないという気持ちになるでしょう。
逆に、自分を赦せていれば、その赦せる心で他者と接することができるでしょう。
ですから、他者との関係を良好にするためには先ず、自分との関係を良好にすることが大切なのですね。
●自分に寛容に、ありのままの自分を受け入れる
自分を赦すことは「ありのままの自分を受け入れること」「自分に寛容で居られること」と言い換えられると思います。
戦後教育の影響でしょうか。偏差値が高いと偉い。立場があると偉い。お金が沢山あると偉い。特別なことができると偉い。逆に、家事や人に優しくできることはお金にはならないし数字で評価されないため、軽視されてきたように思います。
例えば、勉強ができなくても人を思い遣れる優しい心があれば、それは素晴らしいことでしょう。
人には多様な面があるのに、狭い視野で見る世の中になってしまっているために、私たち自身が自信を失い、自分を苦しめてしまっている。そういうことが起きているのではないでしょうか。
ですが、どんな自分でもそれは比較しようのない自分です。
そのありのままの自分を受け入れることができた時、自分に寛容に生きることができ、他者に対しても寛容な心で居られるのだと思います。
そしてそれがお互いに、また様々な間柄でできた時、持続可能な人間関係が成立するのではないでしょうか。
●自分だけでは出来ないからこそ、集まって
そうは言っても、自分だけで自分を赦す、ありのままの自分を受け入れる、ことは難しいと思います。
現代社会は寛容では無くなっているように感じますから、、、
なかなか言えないことでも話せる、また聞き合える場。
ジャッジするのではなく、感情的になるのではなく、先ず話を聞こうとすることで相手はなかなか言えなかったことも話せるようになるかも知れません。
そうやって心が緩んで楽になって行けばよいですね。
小さいところからでも集まれる機会を設けようと考えています。