歩いてると右膝が伸び切ってしまい、また膝周りが痛くなって歩けなくなる方の施術と解説をしていきます。
Kさん(83歳 女性)ですが、数年前、Kさんの娘さんの婦人科系疾患の施術をして見事改善されたご縁で、娘さんからの紹介をいただき施術させていただくことになりました。
そのKさん、話の最初は歩いていると腰が重ダルくなる、というのが主訴でした。
ですがよくよく聞くと、右膝も悪く、60歳くらいから右膝が曲げにくくなってきたようです。
膝痛と言うと、O脚のように膝が伸びなくなり、また痛みが出るケースが多いですが、Kさんの場合は逆で膝が伸び切ってしまうのです。
主訴
・長く歩くと、左腰が重ダルくなる(2024年春頃、痛くて座り込む)
・長く歩くと、右膝が伸び切って曲げられなくなる(60代から)
・右膝を曲げようとすると膝裏がつる
・左人差し指、中指、薬指~前腕が痺れる(夜中に腕全体が痺れる)
既往歴
顔面神経痛
左眼、緑内障(10年前から、点眼薬4種類)、ドライアイ
中学生頃から首・肩こり
今までに受けた治療
鍼(4年間、週2回→1回→現在は無し)
マッサージ(現在週1回)
接骨院(月1回)
施術に入る前に、身体の状態を調べてみました。
身体の状態を調べる
下肢の筋力
左足の筋力が弱い
腰の動きについて
後屈(上半身を後ろに反らす)する時に左腰~臀部が痛む
股関節の動きについて
右・・・外旋制限
左・・・内旋制限
※外旋(あぐらをかく動き)、内旋(内股になる動き)

※外旋(あぐらをかく動き)、内旋(内股になる動き)
肩の動き
右・・・外旋制限
左・・・内旋制限
手首の動き
右・・・回外制限
左・・・回外制限
圧痛(押した時の痛み)
下図に✖印で書いています(太い✖は痛みが強い)
膝周りにの痛みについて
膝周りの圧痛(筋肉を押した時に痛みが出るか)を調べてみると、
①膝のお皿(膝蓋骨)の上、下が強く痛む(大腿直筋)
②膝の外側が痛む(大腿筋膜張筋)
③膝裏を触診すると筋肉がボコッと硬くなって腫れている感じで、押圧すると強く痛がりました(膝窩筋)
更に、
仰向けに寝た状態で右膝を曲げようとする時に
膝裏が痛むのは「膝窩筋」
膝の外側か痛むのは「大腿筋膜張筋(腸脛靭帯)」
と考えられます。
これらだけ見ても、
問題は右股関節周り筋肉と右足首周りの筋肉に問題があることが分かりました。
膝の問題は、股関節や足首に原因がある?
以上のことから考えると、
•①②の痛みの原因は、股関節の筋肉の問題。
•③の痛みの原因は、足首の筋肉の問題。
ということが言えるのです。
●そもそも本当の原因は左足かも??
また、足の筋力は左が弱いことを考えると、、、
何らかの理由で左足の筋力が落ちているために右足で補おうとし、それで右足に負担がかかって痛みが出ている、と言う考えも出てきます。
膝が痛いけど、その原因が膝にあるとは限らないのです。
それでは続きはまた書いて行きます。
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