· 

●肘あたりが痛くてモノが持てない 茨木市

 

ここでは右肘あたりの痛みが強くてモノが持てなくなり、困っていた方の症例を載せます。

 

Nさん(59歳 女性)は初診から2カ月ほど前に、畑のお手伝いでサツマイモ掘りをがんばり過ぎた後から、右肘辺りに強い痛みを感じ始めました。

一時は痛みが落ち着いたようですが、やはり痛みが無くなることはなく、ずっと痛みが出ている上、右腕でモノを持とうとすると更に痛みが出るので不安も出てきたと言うことです。

 

 

 

痛みが出ている場所は肘のすぐ外側

 

まず痛みがどこから出ているのかを触診して確認しました。

すると肘から少し外側に行ったところに圧痛がありました。

 

肘の外側を通っている筋肉は幾つかありますが、過緊張になりやすい筋肉が腕橈骨筋(わんとうこつきん)という筋肉です。

Nさんの痛みの直接的な原因は、腕橈骨筋の過緊張から来ていると考えました。

 

 

 

 

右腕全体に力が入っていない状態に

 

次に、両腕の筋力の検査をしました。

(腕を前に出した状態で、上から下向きに力を加える。腕を横に出した状態で、上から下に力を加える)

 

こちらが力を加えた時に、

①抵抗する力の大きさ。

②その時の反応の速さ。

を診ます。

 

すると、利き腕である右腕に力が入りにくい様子でした。

更に、抵抗しようとする時、肩付近に痛みが強く出て抵抗が出来ないという状態でした。

本人の感覚は腕だけで耐えようとしている感じ、と言うことでした。

 

これは恐らく右腕の使い過ぎから来る過緊張→筋力低下だと考えました。

 

 

 

手首の動きから分かること

 

更に手首の動きを確認したところ、

外側に捻じる時(回外)は痛みはあるが可動域はある。

ですが、

内側に捻じる動き(回内)がロックされている。

 

これは、痛みのある側よりロックされて動かない(動けないから痛みが出ていないだけ)内側に捻じる動きの方がより悪いと考えられます。

 

こういった手首の動きの悪さが肘に影響していると考えられました。 

 

 

部分と全体は繋がっている

 

 

その場所から痛みが出ているから、そこの施術をして痛みを取る、と言うことも出来ない訳ではありません。

 

ですが、身体全体の使い方(筋肉の使い方、バランス)が変わらない限り、また同じ使い方をして痛めてしまいます。

また、なぜそこに痛みが出たのかをご本人が理解しなければ、これもまた同じことを繰り返してしまうことになります。

 

ですから上記のように色んな検査をして身体の状態を確認して、更に運動療法を取り入れて、患者さん自身が理解できるような教育の意味も含めた施術を行っています。

 

続きはまた載せます。

宜しくお願いします。