ここでは膝が痛くて歩けなかった方の症例の解説の続きをします。
前回は弱っている筋肉(さぼり筋)があって、それを庇おうとして過緊張になる筋肉(がんばり筋)があることを書きました。
Kさんの場合、弱くなっている筋肉は腸腰筋、内側ハムストリングスの屈筋で、それを庇おうとして太ももの外側の筋肉(大腿筋膜張筋)が硬くなっているのでは、ということでした。
それでは今回は、何故膝の外側が痛むのか?について書いて行きます。
筋肉が骨に付着している場所で痛みは出る
筋肉は両端が腱(けん)になって骨にくっついています。
実は、その腱が骨にくっついている部分に負担がかかりやすく、そこで痛みが出やすいのです。
今回のKさんの例で言うと、
膝の外側が痛むのですが、そこには大腿筋膜張筋(~腸脛靭帯)が脛骨(脛の骨)の外側にくっついているのです。
そこから痛みが出ていると考えるのです。
更に、太ももの外側を通っている大腿筋膜張筋は膝の外側(具体的に言うと、腓骨)に付着しているのです。
この筋肉が骨に付着している部分で痛みが出ていると考えられるのです。
緩めれば痛みは改善するが・・・
これで痛みが出ている場所と、その原因については分かって来たわけです。
今までの私の施術であれば、痛みを出ている場所を緩めるところです。
勿論、緩めれば症状は改善、消失します。
ですが、それでは根本的に良くなるわけではないと言うことが分かったのです。
結局のところ、本当の意味での治療とはご本人が変わることなのです。
関節トレーニング(運動療法)を取り入れることでさぼり筋を働かせ、そうすることで身体の使い方が根本から変わり、再発しにくい状態になるのです。
それでは次は、実際にどのような施術をして痛みが改善していたかを書いて行きます。
次の記事はこちら