前回は子どもの頃からの猫背が気になっているNさん(女性 75歳)の姿勢が改善していること。さぼっている筋肉を働かせることで姿勢は改善すること。猫背の危険性について書きました。
今回はでは猫背の方はどこの筋肉が弱っ ている(働かなくなっている)のかを書いて行きます。
猫背の原因になっている筋肉は?
前回書いたNさんの状態を元に、働いていない筋肉を書いて行きます。
・立位で背中を後ろに反らすことができない
→肩甲骨を背骨に寄せる筋肉が働いていない。
・肩が巻いて背中が曲がっている
→肩甲骨を前に出す筋肉が働いていない。
・肩の動き、手首の動きも悪い
→上腕三頭筋、手首、指の筋肉が働いていない。
・下半身は腰が後ろに落ちていて(骨盤後傾気味)股関節が開き気味で、
→腰を反らせる筋肉、股関節を閉じる筋肉が働いていない。
・足趾の筋力低下が著しい、と言う状態でした。
→足指を握る筋肉が働いていない。
ざっと見るだけでもこれだけの筋肉が働かなくなっているのです。
猫背一つとってみても、これだけ改善させる必要があるのです。
猫背に直接影響している筋肉は?
それではここでは上記の内、猫背に大きく影響している筋肉について紹介します。
●健康骨を背骨に寄せ、背中を反らす筋肉~菱形筋
・立位で背中を後ろに反らすことができない
→肩甲骨を背骨に寄せる筋肉が働いていない。
試しに肩甲骨を背骨に寄せる動きをしてみてください。
すると背中が反る(背中が伸びる)感じになりますね?
●腰を支える筋肉~腹横筋
・下半身は腰が後ろに落ちていて(骨盤後傾気味)股関節が開き気味で、
→腰を反らせる筋肉、股関節を閉じる筋肉が働いていない。
次に腰周りをコルセットのように囲んでいる筋肉がありますが、これを腹横筋と言います。
これが働くことで腰を反らすことができるのです。
逆に、腹横筋が弱いと腰が丸くなり、その影響で背中も丸くなってしまうのです。
筋肉は連動している
上に書いたように、筋肉は連動しています。
ですから菱形筋が働きやすくなれば腹横筋も働きやすくなり、腹横筋が働けば菱形筋も働きやすくなるのです。
緩める施術では限界がありますし、単にここだけ鍛えれば良い、と言うものでもンまいのです。
姿勢や痛みは部分の問題ではなく、身体全体の問題だと言うことを知っていただけたらと思います。