前回載せたFさん(男性 67歳)の症例の続きです。
Fさんは特に前かがみ(前屈)の時に腰が痛くなるということでした。
その時に膝裏も突っ張るということですが、施術前の写真を見ると、膝裏が伸びていません。
後屈時は膝だけが曲がり背中は反らせていません。
また、前回書いたように、股関節はガニ股気味でした。
これらから分かることは、身体を曲げる(縮める)筋肉が過剰に働いている、ということです。
更に言うと、
・腰を曲げる筋肉・・・腸腰筋(腸骨筋・大腰筋)
・膝を曲げる筋肉・・・内側ハムストリングス
が過剰に働いている(がんばり筋)ために前屈時に腰の痛みが出る、膝が突っ張る、ということです。
ですので、施術としては、使えていない筋肉(さぼり筋)である腹横筋、内転筋という、身体を伸ばそうとする筋肉を働かせました。
すると、前屈・後屈共に動きと痛みを改善したのです。
このように、弱っている筋肉を運動療法で働かせることで頑張っている筋肉が緩み、その結果、痛みや動きは改善するのです。